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神子畑鋳鉄橋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
神子畑鋳鉄橋
神子畑鋳鉄橋 地図
基本情報
日本の旗 日本
所在地 〒679-3453 兵庫県朝来市佐嚢(さのう)
用途 道路橋
管理者 朝来市
竣工 1885年3月
座標 北緯35度15分5.3秒 東経134度43分59.3秒 / 北緯35.251472度 東経134.733139度 / 35.251472; 134.733139座標: 北緯35度15分5.3秒 東経134度43分59.3秒 / 北緯35.251472度 東経134.733139度 / 35.251472; 134.733139
構造諸元
形式 単径間アーチ橋(上路型)
材料 全鋳鉄製
全長 16.0メートル
3.727メートル
高さ 3.81メートル
最大支間長 14.2メートル
地図
神子畑鋳鉄橋の位置
神子畑鋳鉄橋の位置
神子畑鋳鉄橋の位置
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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鋳物特有の鋳肌や湯口跡

神子畑鋳鉄橋(みこばたちゅうてつきょう)は、兵庫県朝来市神子畑川に架かる鋳鉄一連アーチ橋である。

概要

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橋は兵庫県朝来市佐嚢(さのう)地区を流れる神子畑川(みこばた)に架かる鋳鉄でできたアーチ橋で、川は円山川の支流で国道429号沿いに東西に流れており、神子畑鉱山で採掘された鉱石を生野の生野精錬所まで輸送するため1883年から2年の歳月をかけて約16kmの鉱石運搬道路を建設。その運搬路建設の一環として手引車牛車1891年鉄道馬車等のトロッコ用の線路が敷かれる)などのためにかけられた鉄橋群の一つである。鋳物で作られたものとしては日本では最古のもので横須賀製鉄所で作られ飾磨まで海輸し運ばれたとされ、生野鉱山の開発などで呼ばれたフランス人技師たちの指導のもと作られた。この工事は、明治政府の工部省が総工費4万円で建設した。

他に4箇所架けられていたが現存するのは羽淵鋳鉄橋(L=18mの2連のアーチ橋)と神子畑鋳鉄橋の2つだけとなっている[1]。東京都の八幡橋(旧弾正橋)とともに、近代の橋梁としては初めて1977年6月27日に国の重要文化財に指定されている[2][3]。老朽化のため1982年には一年かけて永久保存を目的として修繕が行われた。2007年に近代化産業遺産に認定された。また、2017年度には日本遺産にも認定されている。

本橋は、日本に現存している全鋳鉄製の橋としては最も古い[4]。橋の近くには駐車場があり、橋や鉱山の説明板も整備されている。近くには、遊歩道もあり橋の上を歩くこともできる。

年表

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諸元

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  • 施工年 1883年4月-1885年3月
  • 橋長 上流側15.969m、下流側15.997m
  • 最大支間 14.2m
  • 幅員 3.727m
  • 高さ 3.81m
  • 構造形式:鋳鉄製単径間アーチ橋

神子畑 - 生野間の五つの鋳鉄橋

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神子畑 - 生野間の五つの鋳鉄橋(現地の説明板から引用)
No 名称 建設地 構造 橋長 現状
1 神子畑鋳鉄橋 神子畑 一連アーチ型鋳鉄製 15.997m 解体復元
2 吊橋 神子畑 吊り橋型鋳鉄製 不明 流出
3 羽渕鋳鉄橋 羽渕 二連アーチ型鋳鉄製 18.275m 解体移築
4 金木鋳鉄橋 円山 二連アーチ型鋳鉄製 約9m 撤去
5 無名橋 小田和 アーチ吊下型鋳鉄製 約4m 撤去

周辺

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交通

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脚注

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注釈

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  1. ^ 隣接する明延鉱山の選鉱所として利用されたが、2004年(平成16年)に撤去される。2007年(平成19年)11月30日に「近代化産業遺産群」に、2017年度(平成29年度)には、「播但貫く、銀の馬車道鉱石の道 - 資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍」で日本遺産に認定される。

出典

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  1. ^ 鉱石の道 神子畑鉱山モデルコース”. 兵庫県但馬県民局 鉱石の道推進協議会. 2020年8月1日閲覧。
  2. ^ 神子畑鋳鉄橋”. 文化遺産オンライン. 文化庁. 2020年7月31日閲覧。
  3. ^ 八幡橋(旧弾正橋)”. 文化遺産オンライン. 文化庁. 2020年7月31日閲覧。
  4. ^ a b 神子畑鋳鉄橋 「鉱石の道」の歴史をたどる”. 朝来市. 2020年7月31日閲覧。
  5. ^ 神子畑鉱山の歴史”. NPO法人 J-heritage. 2020年8月1日閲覧。
  6. ^ 我が国鉱業近代化のモデルとなった生野鉱山などにおける鉱業の歩みを物語る近代化産業遺産群 - 生野・明延・神子畑鉱山関連遺産(通称:鉱石の道)” (PDF). 経済産業省. p. 85. 2020年8月3日閲覧。
  7. ^ STORY #045 播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道 - 資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍 -”. 日本遺産ポータルサイト. 文化庁. 2020年8月3日閲覧。

関連項目

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